VIX指数 > VIX指数(売り・ショートポジション)を長期保有して安定収入を得る投資法
著者:VIXパンダ 更新日:2024年10月10日
VIX指数(売り)を長期保有して安定収入を得る投資法
私たち投資家が投資できるVIX指数には以下の種類があります。
- VIX ボラティリティ指数3ヶ月(米国銘柄コード:VXV)※
- VIX短期先物指数ETF(日本銘柄コード:1552)
- VIX中期先物指数ETF(日本銘柄コード:1561)
※VIX ボラティリティ指数3ヶ月:日本の銘柄コードはありません
これらの投資商品はいずれもVIX指数「先物」の価格に基づきます。
VIX指数の「先物」は放っておくと価格がどんどん下がってきます。
詳しくはこちらです→VIX指数のコンタンゴ
そこで、VIX指数を「売り(ショート)」で長期保有して利益を得るのが、今回の投資法です。
VIX短期先物指数ETFとVIX中期先物指数ETFは空売りには不向き
VIX短期先物指数ETFとVIX中期先物指数ETFは、文字通り「ETF」という投資商品で、日本のほとんどの証券会社が取り扱っていますが、空売りには相当のコストが発生します。
詳しくはこちらです→国際のETF VIX短期先物指数(1552)の売り建てで稼げる?
そのため、これらのVIX指数関連商品では、「売り」での長期保有は向きません。
VIX ボラティリティ指数3ヶ月の売り(ショート)ポジションを長期保有
残ったのはVIX ボラティリティ指数3ヶ月ですが、投資できるのはGMOクリック証券CFDとIG証券CFDです。
ただし、IG証券CFDは取引期限が最大2カ月までに設定されているので、長期保有できません。
そこでGMOクリック証券CFDでVIX ボラティリティ指数3ヶ月(以下、VIX指数)を長期保有した場合に得られる利益を調べてみます。
GMDクリック証券CFDでは、VIX指数を保有していると、月1回価格調整額が発生します。
GMDクリック証券CFDは取り引き期限がない代わりに、この価格調整額で先物が滅価する帳尻を合わせています。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | |
買い | -1383円 | -1807円 | -1847円 | -1238円 | -1363円 | -1899円 |
売り | +1383円 | +1807円 | +1847円 | +1238円 | +1363円 | +1899円 |
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
買い | -1941円 | -29円 | -1905円 | +2359円 | ||
売り | +1941円 | +29円 | +1905円 | -2359円 |
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | |
買い | -1389円 | -1392円 | -120円 | -1398円 | -2537円 | -2570円 |
売り | +1389円 | +1392円 | +120円 | +1398円 | +2537円 | +2570円 |
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
買い | -1977円 | -1767円 | -2418円 | -1208円 | -1313円 | -2914円 |
売り | +1977円 | +1767円 | +2418円 | +1208円 | +1313円 | +2914円 |
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | |
買い | -2579円 | -1581円 | +1456円 | -2022円 | +155円 | -1958円 |
売り | +2579円 | +1581円 | -1456円 | +2022円 | -155円 | +1958円 |
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
買い | -1222円 | -2923円 | -1789円 | +440円 | -102円 | -3453円 |
売り | +1222円 | +2923円 | +1789円 | -440円 | +102円 | +3453円 |
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | |
買い | -2284円 | -3534円 | -3206円 | -3082円 | -295円 | -2202円 |
売り | +2284円 | +3534円 | +3206円 | +3082円 | +295円 | +2202円 |
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
買い | -2794円 | -2407円 | -2248円 | -2097円 | -1560円 | -3111円 |
売り | +2794円 | +2407円 | +2248円 | +2097円 | +1560円 | +3111円 |
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | |
買い | -2494円 | -935円 | +8150円 | +4417円 | +149円 | -1660円 |
売り | +2494円 | +935円 | -8150円 | -4417円 | -149円 | +1660円 |
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
買い | -2203円 | -3878円 | -5098円 | -1145円 | -843円 | -1781円 |
売り | +2203円 | +3878円 | +5098円 | +1145円 | +843円 | +1781円 |
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | |
買い | -151円 | -472円 | -1335円 | -1542円 | -492円 | -781円 |
売り | +151円 | +472円 | +1335円 | +1542円 | +492円 | +781円 |
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
買い | -1691円 | +1016円 | -1756円 | -774円 | -2023円 | -1975円 |
売り | +1691円 | -1016円 | +1756円 | +774円 | +2023円 | +1975円 |
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | |
買い | -1114円 | +3860円 | +106円 | +652円 | -844円 | -1049円 |
売り | +1114円 | -3860円 | -106円 | -652円 | +844円 | +1049円 |
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
買い | -784円 | -387円 | -1089円 | +1845円 | +863円 | +747円 |
売り | +784円 | +387円 | +1089円 | -1845円 | -863円 | -747円 |
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | |
買い | -1961円 | -1555円 | -1281円 | +1481円 | -1097円 | -865円 |
売り | +1961円 | +1555円 | +1281円 | -1481円 | +1097円 | +865円 |
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
買い | -996円 | -1493円 | -1549円 | -1596円 | -1616円 | -1620円 |
買い | +996円 | +1493円 | +1549円 | +1596円 | +1616円 | +1620円 |
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
買い | - | - | -542円 | -969円 | -866円 | -2246円 |
売り | - | - | +542円 | +969円 | +866円 | +2246円 |
※GMOクリック証券CFDは、2016年8月からVIX指数の取り扱いを開始し、ロールオーバーによる価格調整は2016年9月から発生しています
2020年3月・4月は、新型コロナの影響で大きくマイナスになってしまいましたが、売りから入ると、多くの場合プラスの価格調整額がつきます。
VIX指数「売り」を長期保有することで得られる価格調整額を狙うのが、今回の投資法です。
VIX指数売りで、どのくらい稼げる?
VIX指数で得られる利益の年利は、ロスカットレベルをどの程度まで上げるかで変わってきます。
証拠金
VIX ボラティリティ指数3ヶ月の過去最高値は、2020年3月18日に記録した、80.02です。
(新型コロナウィルスの感染拡大が原因です)
そこで80.02よりも10高い90をロスカットレベルとします。
VIX指数が15の時に、ロスカットレベルを90にした時の証拠金は、
1ドル:147.1円
VIX指数の取引単位:10単位
で計算すると
必要証拠金(=そのポジションを保有するのに最低必要なお金)
15ドル×10単位×147.1円÷5(最大レバレッジ5)=4413円
任意証拠金(=ロスカットレベルまで耐えるのに必要なお金)
(90ドル-15ドル)×10単位×147.1円=110325円
※GMOクリック証券CFDでVIX指数を保有する際の最大レバレッジは5です。
用意する証拠金=必要証拠金+任意証拠金=4413円+110325円=114738円
得られた利益(=価格調整額の合計を年換算)
2016年8月以降の「年間」平均価格調整額=13788円
金利
13788円÷114738円×100=+12.0%
売買せずに、保有するだけでこれだけの金利がつくのは、かなりおいしい投資です。
VIX指数売り投資の注意点は、買いよりも多くの証拠金が必要
VIX指数の売り投資法は手間がかからない上に非常に高い年利を実現できるため、とても魅力的ですが、1つだけ欠点があります。
それは、VIX指数が上がるときの上限がないということです。
例えばVIX指数買いでは最悪で0ですので、それ以上の証拠金は必要ありません。
一方でVIX指数売りでは過去に最高値80.2を記録したように、いくらでも上がる可能性があります。
そのため、先ほどの計算でロスカットレベルを90まで耐えられるように設定したように、VIX指数買いよりも多くの証拠金が必要です。
この点に注意して、投資していただければと思います。
VIX指数売り投資の利益シュミレーション
以下の条件で、購入単位ごとに、用意する証拠金と得られる利益を計算しました。
投資条件
VIX指数保有時のレート:15ドル
VIX指数ロスカットレベル:90ドル
1ドル:147.1円
購入単位 | 用意する証拠金 | 1年間で得られる利益 | 金利 |
10 | 114738円 | 13788円 | +12.0% |
20 | 229476円 | 27575円 | |
50 | 573690円 | 68938円 | |
100 | 1147380円 | 137876円 | |
200 | 2294760円 | 275753円 | |
500 | 5736900円 | 689382円 | |
1000 | 11473800円 | 1378763円 |
例えば、100単位購入すると、約114万円の投資金額で、年間約14万円の利益です。
金利0.01%以下の日本の定期預金と比較すると、雲泥の差ですね。
VIX指数売り投資の メリットとデメリット
デメリット
・VIX指数買いよりも、多くの証拠金が必要
メリット
・1回購入したら後は放っておくだけ
・売買のタイミングを考える必要がない
・手間がかからない上に、年利が高い
株やFX、投資信託など、様々な投資を10年以上行ってきましたが、購入後はトレードしなくても、安定して利益を得られる方法は、私が知る限りこの手法だけです。
特に、投資にあまり時間をかけられない、もしくは時間をかけたくない方におすすめです。
VIX指数 価格調整額の傾向
GMOクリック証券CFDは、2016年8月からVIX ボラティリティ指数3ヶ月の取り扱いを開始し、すでに3年以上経過したため、価格調整額がプラスかマイナスかの傾向を、ある程度つかめました。
実は、価格調整額がつく直前のVIX指数の数値で、価格調整額が違います。
本投資法は、VIX指数の価格調整額(売り)がプラスになると利益が出ます。
そのため、価格調整額がつく直前のVIX指数の数値で、価格調整額がプラスになる確率はどのくらい違うのか把握しておきましょう。
価格調整額がつく 直前のVIX指数 |
発生回数 (プラスの回数) |
プラスになる確率 | 平均価格調整額 |
15未満 | 37回 (プラス37回) |
100% | +1560円 |
15~20 | 25回 (プラス23回) |
91% | +1457円 |
20以上 | 36回 (プラス23回) |
66% | +498円 |
表からわかるように、VIX指数が高くなるほど価格調整額(売り)もプラスの確率が低くなり、稼ぎにくくなります。
例えば、VIX指数が15未満であれば、価格調整額がプラスになる確率は100%ですが、VIX指数が20を超えると、プラスになる確率が60%前後まで下がります。
このため、下のように価格調整額がつく直前のVIX指数によって、投資戦略を変えるという方法も考えられます。
価格調整額がつく直近のVIX指数が20未満
そのまま保有して価格調整額がつくのを待つ
価格調整額がつく直近のVIX指数が20以上
成行で決済注文→価格調整額がつく→売却した価格で指値注文して、売りポジションを再度保有
こうすることで、VIX指数売りでもらえる価格調整額が、プラスになりやすくなります。
VIX指数売り(ショート)ポジション保有時 価格調整額がマイナスになったら
価格調整額がマイナスになる場合の多くは、VIX指数が急激に上がったためです。
その場合、価格調整額がついた後、VIX指数の売り(ショート)ポジションを買い足すようにしています。
そして、VIX指数が平常時(15~16)に戻った時点で決済します。
そうすることで、マイナスがついた価格調整額の損失を帳消しにできます。
下のVIX指数売買は、過去に価格調整額がマイナスになった場合の売買履歴です。
2019年8月 VIX指数売りの価格調整額がマイナスで「売り」ポジション保有
2019年8月にVIX指数売りでの価格調整額がマイナスになり、VIX指数も20以上に上がっていましたので、20.38で売りポジションを保有しました。
(2019年のVIX指数売りでの価格調整額マイナスは、8月が初めてです)
2019年9月 価格調整額がつく前に購入した「売り」ポジション決済
2019年9月の価格調整額がつく前の日に、20よりもVIX指数が下がっていましたので、16.36で売りポジションを決済しました。
2019年8月~9月のVIX指数「売り」ポジション保有で得られた利益
最小取引単位(VIX指数の10倍)だと、
約6万円の証拠金で(20.38ドル-16.36ドル)×107.7円×10倍=+4329円の利益です。
最小取引単位(VIX指数の10倍)の10倍だと、
約60万円の証拠金で(20.38ドル-16.36ドル)×107.7円×10倍=+4万3290円の利益です。
VIX指数が20を超えたら売りポジションを追加購入
基本的にはVIX指数売りポジションを保有して、価格調整額をもらい続けるスタンスですが、このように、VIX指数が20を超えて上昇した場合は、チャンスですので新規で保有して、VIX指数がある程度下がったら売るようにしています。
ただし、追加購入ですので、自分の投資資金以上にポジションを持たないように、十分に気を付けています。
VIX指数売り(ショート)に利用するCFD業者
・VIX指数を期限なしで保有できます
・VIX指数のスプレッドは0.05ドルと最安です
・VIX指数の最小取引単位はCFD価格の10倍と、気軽に取引できます
・VIX指数の最大保有期間に制限はありません
・預けた証拠金は全額信託保全かつ全額分別管理で安心
・口座開設、口座維持料金とも0円で、口座開設にお金がかかりません
詳細はGMOクリック証券CFDの公式サイトでチェックしてください。
VIX指数の売りは、長期保有が基本! by VIXパンダ